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執筆者の写真atamakaiji

2019.12.22 Live@東高円寺UFO CLUB



「初めてのライブは東京でやろうよ!」


フロムカナダが演奏できる曲がまだ1,2曲だったころ

こんなことをメンバーに話したんだけど、それを言っているぼくも

聞いているlockieもmonpeもいまいちピンときていなかったと思います。

なにせぼくたちが住んでいるのは海と山に囲まれた、

(これ以上はどこにも進めない、文字通りの)さいはての地。

漁船は毎朝まぐろを水揚げをして、イノシシとシカは鉄砲で撃たれています。

東京とは時間の流れ方が違いすぎる。

なんだかそれは遠い夢の国の話をして

自分たちをなぐさめるような感じもありました。

(事実ぼくにはそういうところがある)



それからフロムカナダも曲数が増え、レコーディングや

テーマソングのプロデュースなどを経て、多少は筋肉がついてきて、

ぼくはいよいよ追い込まれました。

「え、そろそろライブしなくちゃいけないじゃん、、」

大きなことを言った手前引っ込みはつきませんし

メンバーにダサいところを見せるわけにはいかない。

ぼくは以前組んでいたバンドのツテを総動員して、

どうにかこうにか年内の東京ライブを組みました。

東高円寺UFO CLUB アングラロックの総本山

全国の危ないバンドによる危ない夜が毎日作り出される場所です。



ぼくの自己評価フロムカナダは、曲も演奏も結構いいと思う。

しかしとうとう他者評価を、しかも最先端の現場の人たちにされると思うと震える。

と同時に楽しみ。ああーーーなんというかむずがゆい

ぼくたちはライブのセットリストをみっちり練習して当日を迎えました。


 

これ、ツアバンの醍醐味ですよね

高速を交代で運転しながら色々な話をする。

車内は密室でみんなが同じ方向を見てるからか

会話に不思議な親密さが生まれる気がします。

写真は環状8号線沿い、杉並区高井戸にある

スーパー銭湯の駐車場。

ぼくは感慨深いものがありました

以前組んでいたバンドで東京にツアーに行くとき

よく寄っていたから。懐かしいなあ。。。


 

  余計な買い物。これも、ツアーあるあるの一つ

  古着屋と人間ひしめく高円寺の熱気に

  すっかりあてられたぼくは、

  mzky(みずきぃ?)と書かれた

  このカエル色のセーターに一目ぼれ。

  「なんてかっこいいんだ、、」


  monpeも特攻隊が被りそうな面妖な帽子を

  衝動買いするなど、フロムカナダは

  なかなかのお上りさんぶりを

  発揮していました。はたして帰った後

  ぼくらは地元でこれらを身に着けているんでしょうか、、


 

そうしていよいよ、東高円寺UFO CLUBに着いたフロムカナダ。

リハからぴりぴりとヒリついた空気を覚悟していましたが、

スタッフさんもバンドさんも本当にあたたかで優しい方々ばかり。

はっきり申し上げて、フロムカナダは東京が大好きになりました。

5バンド中4番目、トリ前というとてもいい順番をいただいたぼくら

第一線でバリバリ活動しているバンドさんのステージに興奮しているうちに

あっという間に自分たちの出番になりました。



いままでぼくは100回以上はステージに上がっているでしょうし、

そんな経験がなかったので全くの予想外だったんですけど、

フロムカナダのS.E「カナダからの手紙」がかかって

ステージに上がったら、頭が完全に真っ白になっていました。そして

「ギターってこんなへんな形だったっけ」みたいな事を考えていました。

lockieもmonpeもこれ以上ないほどガチガチに見えます。

これはまずいぞ、、、と思いながら1曲目。ギターを間違えまくる。

うわぁ、おいおい、こわくて客席がみれないぜ。。

2曲目もなんだか怪しい雰囲気のまま終わりそうで、このままでは絶対に後悔する。

このイヤな空気を変えなくちゃいけない!

そう思ったぼくは、曲の終わりに客席にダイブしました。

そうして左骨盤をしたたかに床にたたきつけました。

めちゃくちゃ痛かったですが(今も痛い)、

バンドはここからようやく持ち直したんじゃないかと思います。



 





気の利いたMCなどはなく、激しいアクションもしない

水面下で気持ちを爆発させるようなフロムカナダらしいステージに

なったと思います。よく頑張った。

ライブ後いろいろな方に嬉しいお言葉を掛けていただきありがたい限りです。


よくある言い方ですがぼくたちはこの日、やっとスタートラインに立ったんでしょう。

次々に構想があふれてきてこれからの展開を思うとわくわくします。

帰りの高速は眠くて眠くて何度もサービスエリアで仮眠を取りました。

熊野の海が見えてきたのはもう朝日が昇ったあとで

海面がキラキラと輝いていました。

なんとも都合のいい解釈ですが、祝福 みたいに思ったのがほんとのところです。


家の風呂に入って、ビールを飲んで、猫と夕方まで眠る

東京に行けて本当によかった。

ありがとう、みなさん。フロムカナダは幸せなバンドです。


「アニマル・セレナーデvol.7」

2019.12.22

東高円寺UFO CLUB

w/

ATACAGA

ドアノブロック

カノモハシ

宇宙バンド


set rist

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2.I♡sports

3.エッフェル塔に住んでる

4.映画

5.父母太陽

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